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女子師範学校に入学したのぶは、厳格な規律に支配された寮生活の中で、己の覚悟を試されることに。
指導教官・黒井雪子の一喝に教室の空気は凍りつき、やがて道場では「生ぬるい」と叱責されるのぶの姿が――。
それでも、うさ子と励まし合いながら日々を乗り越えていく様子に、胸を打たれる場面が続きます。

その頃、嵩は家族の反対を押し切って「絵を描いて生きていく」と宣言。
父・寛との対話の末、進学を認められた嵩は、東京高等芸術学校の合格発表で自分の名前を見つけた瞬間、涙をこらえることができませんでした。
「人生は喜ばせごっこ」と語る寛の言葉が、彼の未来に大きな意味をもたらしていきます。

一方、嵩の合格と時を同じくして、蘭子には思いもよらぬ縁談が舞い込みます。
真っ直ぐで誠実な岩男の申し出を前に揺れる心。けれど、胸の奥から消えないのは“豪”の面影――。
誰にも見せないその静かな苦悩と、妹たちの想いが交錯する中で、蘭子はどのような道を選ぶのでしょうか。

そして、のぶが初めて帰省する春の午後。再会した嵩とともに交わす笑顔、贈られた東京のあんぱん、祝福に沸く家族のひととき。
笑い合いながらも、それぞれが新たな旅立ちを胸に抱いています。

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