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海外在住の映画YouTuber「CINEKOTO シネコト」です。
日本でまだ公開されていない映画・海外ドラマを
いち早くレビューしています。
ですが、今回は2019年12月6日に日本でも配信開始された
ノア・バームバック監督の新作Netflix映画
『マリッジ・ストーリー』をレビューします。
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①予告編
②公式サイト
https://www.netflix.com/title/80223779
③離婚関連動画
https://www.youtube.com/watch?v=KyDSO8_k7H4
いつも非常に楽しく拝見させていただいております。
私も、冒頭とラストの手紙がとても上手に働いている映画だと感じました。
私の場合、チャーリーは手紙に真っ直ぐな嘘の無い内容を書いているのに対して、ニコールのそれはかなり夫に対する「気遣い」が入っているように思いました。
もちろん、チャーリーのことを偽りなく述べている部分もあるのだとは思いますが、「意志が強い」「嫌になるほど子煩悩」等々、映画が進むにつれ「そうだろうか?」という部分が出てきます。
CINEKOTOさんのおっしゃる通り、また、チャーリーが手紙で述べる通り、「気まずい場面で相手を気遣える」のがニコールの魅力なのだと思いますが、それ故に、ニコールは手紙でも気遣いから来る「真実とは言えない部分」を多分に入れているのではないでしょうか。
そう考えると、ニコールの手紙の最後の一文の意味合いも変わってきます。
あの一文も、そうした文脈からくる言葉なのだとしたら、監督の願望、女性の心理ではなく「あの時のニコールの気遣い」であり、それが全てが終わった後に効いてくるという仕掛けがこの映画の上手なところなのだと思います。
最初はちょっとした「夫への気遣い」で書いた一文の意味が、書かれた時と読まれる時の間に大きな時間差があったために、「夫の救済」へ変わってしまった。
そう思ってみると、手紙を読み上げるチャーリーを眺めながら涙するニコールの表情にもさらに深い意味が生まれてこないでしょうか。
そして、冒頭で躊躇なく手紙を読み上げようとするチャーリーに対してニコールが土壇場で手紙を読み上げるのを拒否するのは、ある意味で「これまでのように、夫婦の延命に身を削るのはやめ、自分の人生に向けて戦う」という決意の表れだとも読めます。そうは言ってもやはりその後ちょくちょく夫に対して気遣いを見せてしまうのがニコールの人の良さなのだと思いますが。
本作とても面白くて何度も泣いてしまいました。離婚劇なのに愛情を感じる映画でした。
結婚している身としては、お互いを想う愛情が未だにあるのに本当に離婚しなきゃダメですか?と常に考えていました。
しかしそれは、私が男であり、無意識にニコール(妻)の将来より夫婦の愛情を優先して考えてしまっていることが原因であると気づきました。
離婚は愛情がなくなったからするものではなく、愛情より憎しみや価値観のズレが大きくなってしまったときにするものなんだなぁと。
シネコトさんの動画で言われていることを注目しながら見るとこんなに男女(二人)の違いが描かれていたのかと感動しました。