NHK大河ドラマ「光る君へ」9月22日放送36話36回37回次回予告!中宮彰子出産、呪詛事件、難産の理由!あらすじネタバレ解説!後編、藤原彰子出産、紫式部日記、歴史の解説
今回は前回の動画に引き続き9月22日放送36話のないようについて、紫式部が、当時の日々の記録を書き残した、紫式部日記の内容を元に、どのように描かれていくのかについて、実際の史実や当時の紫式部日記の内容を知っているとよりドラマの世界観が深くご理解いただけるとおもいますので、解説させていただきます。どうぞ最後までゆっくりとごらんください
1008年8月30日
彰子の陣痛がはじまりましたがその翌日になっても子供はうまれませんでした。その次の日も、また次の日も、同じ状態が続き彰子はとても不安そうに、起きたり横になったりして過ごしますが、陣痛から10日が過ぎても、子供が生まれないことを心配した道長は、何者かの呪詛ではないかと物の怪を調伏(ちょくぶ)とする僧侶や陰陽師をあつめ、御誦経(みずきょう)の使が寺々へ派遣されます。宮中ではこれは、亡き定子の呪いであると修験者(しゅげんじゃ)を呼び、護摩(ごま)を焚いて大声で祈祷させさらに陰陽師(おんみょうし)たちも集め
彰子に取り憑いている定子の呪いを追い払おうとしたと書かれていますが9月10日寅刻(午前3~5時)に、彰子は尋常の御帳(みちょう)を撤し寝殿の母屋に用意された白木の御帳台(みちょうだい)に移され、御帳台の東側には内裏の女房たち、西側には物の怪の憑人(よりまし)と僧侶たち北側の狭い所には女房たちが四十余人ほどが見守っていましたがこの日は産気も微々たるもので邪気、もののけが出現するほうが多く、いっこうにお産はありませんでした。「憑坐(よりまし)というのはですね、身代わりになって、もののけを自分の体に呼び込んで、彰子を楽にさせようとする動きもあって実際には女房の体に、物の怪を乗り映させて、それを御経で撃退するほうほうなんですがその女房から「おのれぇ~!!」という恐ろしい声が聞こえ、物の怪が調伏されまいと苦しみわめきたてているようすが書かれています
9月10日を過ぎ11日に入ると彰子のいる場所の星回りが悪くなるという理由から道長は難産で苦しむ彰子を急遽、建物の北側に移動し最も信頼できる侍女たちを送り込む紫式部も隣の部屋に移りそこから彰子の様子をみています。すると、道長も声をあげて、ご祈願しますが、周りのものにも、もっと声をたかくあげるように指示します。道長はこのひに 土御門に藤原顕光と公季(きんすえ)が来て面談はするが伊周もきますが、会おうとはしなかったそうです。
ついに9月11日の午うまの刻(午前11時から午後1時)ころに。泣きはらした女房たちの化粧がくずれ、誰が誰だかわからない状態になった。しかし女房たちは、お互い動揺しているので、きっと見た人の顔なんて、覚えていられないからきにしない様子と書かれています
そしてさいごに、御物怪がくやしがって、喚く声がして、なんとおそろしいと紫式部は記録していますがそのご、形式的な剃髪をおこなった彰子が、無事に 敦成(あつひら)親王をお生みになり。みな、あんどから、ぐったり放心状態になったと書かれています。その後も女房たちは、このあとの出産の祝賀の準備でしばらく大忙しとなります。
そのご、道長が敦成(あつひら)親王を抱きかかえると、道長は顔におしっこをかけられてしまいますが、そのことさえ、満面の笑みで喜んだと書かれています
そして、前回の動画でもお伝えしました、道長は紫式部に、結婚の相談をすると書かれていましておそらく、こうした、おめでたのときに便乗した道長は、まひろを呼び出しで中務宮(なかつかのみや)と呼ばれる、村上天皇の第7皇子の具平親王(ともひらしんのう)と村上天皇の第4皇子の為平親王(ためひらしんのう)の娘との間に生まれた隆姫女王(たかひめじょおう)と、嫡男の頼通の結婚をさせたいと相談します。
これは、どいうことでしょうか?
「はい。なぜ、こんなことを、このときに、まひろに相談したのかはわかりませんが、宮家に縁故のある者に相談したとされていて、紫式部の父、為時がかつて具平親王(ともひらしんのう)の家司(けいし)だったからだと書かれています。家司(けいし)とは、貴族の家政を司る役職で主に親王・内親王や摂関家などの上級貴族の家政機関の職員を指しまして、いまでゆう宮内庁みたいなおしごとかな。まあ宮内庁は国の機関ですけど、貴族の中の役職だったようにみられます
そして
9月25日、我が子を早く見たい一条天皇は、道長に、彰子と敦成(あつひら)親王はいつ帰ってくるのかとききますと11月17日だといわれ、帝は、ずいぶんさきだから、自分がそちらへ行こう、行幸しようといいます。10月16日に一条天皇ははれて、彰子と敦成(あつひら)親王に対面する11月1日に五十日(いか)の儀というお祝いの席で、この席は、みなが、ベロベロによって、ひどい状態になって公任がまひろに「若紫はこのあたりにいませんか?」という有名な言葉をはなします。
そして彰子を呪った物の怪の正体ですが、こについては、どのように描かれるのでしょうか?
「時代考証の倉本一宏さんによると、紫式部が御物怪と書いているので、身分の高い者の物の怪だったのだろうと解説していますが紫式部集によると、紫式部は亡き定子が怪になる男の絵を見て「亡き人に かごとをかけて わづらふも おのが心の 鬼にやはあらぬ(おににやはあらぬ)」と詠んだとかかれていますが(亡き先妻のせいにして苦しんでいるけど、自分のうしろめたさが生みだした幻影では?)本当は紫式部も物の怪の正体がわかっていたのかもと書かれています。」
そしてもう1つ重要な情報があるとのことですが?
「1008年初春に宮廷では、彰子の懐妊の祝の席が設けられ、内裏内では皆が祝杯をあげ喜びます。ちょうどこの頃、清少納言の2番目の夫 藤原棟世(ふじわら の むねよ)との間に生まれた娘の上東門院小馬命婦(じょうとうもんいん、こまのみょうぶ)が15歳となり彰子に出仕することになりました。小馬命婦(こまのみょうぶ)は8歳のときに父の棟世(むねよ)が亡くなり、以後、高階貴子(たかしなのたかこ)の兄妹である高階道順(たかしな の みちのぶ)の養女になっていました。ということで、いまのところ、キャストとしては発表はありませんが、今後登場してくるかもしれません。
今回は9月22日放送、第36話のドラマのあらすじについて、紫式部日記の内容とドラマ時代考証を担当します、倉本一宏さんの書籍を元に、解説させていただきました。
本日は最後までご視聴ありがとうございます。
高評価、チャンネル登録もよろしくお願いします。
参考資料
NHK出版「光る君へ」後編
東京ニュース通信社「光る君へ」Book2
国文学研究資料館所蔵
小学館:学習まんが人物館
講談社現代新書:紫式部と藤原道長
NHK(C)
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